まち塾サロン2015・5月号「古事記などには記されていない当時の生活を土器に書かれた文字から読み取る」

へら書き2
土器に書かれた「牛」という文字。 奈良時代にかかれたものです。

まち塾サロン 2015 5月号も、にぎやかに開催されました。

今回お世話になりました、しゃべり手は、出雲弥生の森博物館の専門研究員 高橋周さん
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当日は、いろいろな資料をご持参いただきながら、説明していただきました。
やわらかい表情の高橋さん。でも、古代出雲のことについては、熱い!

昨年のサロンでも、ご登壇いただいておりまして、今回は2回目! 古代出雲に関するさまざまな切り口で、松江・島根を案内してくれます。

前回は、古代出雲と中世出雲神話をネタ元に、中世時代の人々の、それこそ「悲喜こもごも」をお話いただきました。
そして、今回は、それとはまた違うネタ、題して
「古事記などには記されていない当時の生活を土器に書かれた文字から読み取る」
松江出雲で出土する土器に書かれた文字などから、奈良時代の人々の生活を妄想する! というお話です。

出雲國には、もちろん全国的にも有名な「出雲國風土記」がありますし、古事記などにも出雲の國についての記述があります。
出雲國風土記などは、全国的にも稀な「完全体」で存在してますので、他の地域よりもずいぶんと当時の様子などがわかるといえばわかるはず。
・・・なのですが、それがそればっかりでもないみたい! 高橋さんいわく、確かに風土記などは、その土地土地の地域名前の由来とか、風習などが記載されているけど、それらは、基本的に当時の国(今でいう国土交通省とか、文科省といったところでしょうか・)への提出用だったので、今と同じく(?)、極端に身近なことなどは、さすがに書かれていないらしいのです。

一方、土地土地に出てくる土器の破片などには、わりとよく文字が書かれているんだそうで、その文字をよみとっていくと、当時の人々の日常の生活が想像できるんだそうですね。

当日は、高橋さんがお持ちいただいた資料と、プロジェクターに映し出された地図を見ながら、どこの地でどんな文字が出てきて、それがどんな意味をもっていたのか?? をお話聞いたり、想像したりしました。
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当日は、手持ちの資料と、プロジェクタに映し出された地図とを見比べつつのお話!

高橋さんからの資料には、文字の書いた土器の破片の図がたくさん!
文字って、結構種類があるんですが、当日お話いただいた中で、ちょっとご紹介。
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結構いろいろな文字が出土しているんですよねぇ。これすべて奈良時代の人の手書きだと思うと、書いた人も、まさか1300年後にネタにされているとは夢にも思ってないでしょう(^^

さて、そのいろいろな文字に秘められたナゾを解き明かす?いや、妄想する?? をしておりましたが、その中のいくつかをご紹介。

たとえば、「舘」という漢字が書かれた土器が、浜佐陀、平田のほうで出てくるんだそうです。
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土器を書き写した資料。「舘」って書いているのわかりますでしょうか??これはなにか??? 舘ってのは?? まさか舘ひろしではないでしょうけど(^^

高橋さんによると、「舘」という漢字は、当時の宿場を表現しているものだそうで、現代風に言うと「宿場のお茶碗」てな意味なんだそうで。すなわち、奈良時代 浜佐陀とか平田には 宿場があったみたいなんですね。なんでだ~~?? と思ったら、どうやら、出雲大社へ向かう一行がやっぱり当時もいたんだそうで、宍道湖を舟で進みながら、ポイントポイントで休憩、宿泊をする、そのための宿場町というのが、浜佐陀や平田だったみたい。

今から、約1300年も前の奈良時代でも、出雲大社詣でってのは、ほんとに今と変わらずしてたんですね~~。当時の浜佐陀とか、どんな雰囲気だったんでしょうかね。舟から見て、ほのかに灯りが集まって、夕飯のための湯気とかあがってて、いい景色だったのかもしれません。
にしても、出雲大社ってやっぱすごいのね~ とおもったり。

それからもひとつ。
荒神谷遺跡付近では、もちろん銅剣が有名なんだけど、土器的(?)には、ちがう側面もあったみたいで。
荒神谷遺跡付近では、「蘇」と書いた土器が発見されているんだそうです。
「蘇」ってなによ? と思われますよね。

蘇とは、現代でいう乳製品のこととのこと。粉ミルク、練乳、バター等 諸説あるらしいのですが、牛乳を煮詰めて煮詰めてつくるものらしい。

実は、あの地では、ほんとに牛を飼って乳製品をつくり、それを国へ納めていたらしいのです。
牛の足跡などの遺跡も見つかっているとのこと。
そういう話をもとに、改めて荒神谷全体の地形を地図で見ると、確かに、山々に囲まれた、ちょっとした「隠れ盆地」的になっていて、しかも、その地の近くに街道があったりして、こそこそと(?)国へ納める乳製品をつくるために牛を放牧したり、工場をつくったり、できたものを国に持っていくには、都合のいい地形!

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このあたりは、乳製品工場?? ぜひ航空写真でみてみて!! 、確かにちょっと隠れ盆地っぽいよ。

まさか、奈良時代の出雲に乳製品工場があるなんて、それは知らなかった!
・・・っていったら、どうやら全国にそんな工場があって、いずれも都に奉納されていたんだそうで。。。
国の力は、昔も今も変わらない(笑??)。

その他、「由」と書いて、「ゆ」と読んで、それはかつての「玉造温泉」の略号だったとか、 出雲大社の神門通りの西側の大社小学校敷地は、名も知られていないけど、実は大きな大きなお屋敷があって、そこからたくさんの土器が出てきているんだとか、土器にも則天文字が書いてあることが時々あるとか(そもそも則天文字が、どんなものかも知らなかった(^^;))、そんなちょろっとネタを教えていただきつつ、その他、土器に書かれている文字を読んでは、その解読に花を咲かせました。

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ホワイトボードにも、たくさんの文字が!いろいろな漢字についてもお話していただきました。

参加者の方々からは、高橋さんがなぜ土器に興味をもたれたのか??などの質問も出たりして、ちょと四苦八苦の高橋さんのすがたもあったりでした。
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相変わらずゆるゆるなサロンの様子(笑)

土器に文字が書かれていることも、その土器の文字から生活を妄想できることも、知らない世界でしたし、妄想される奈良時代の人々の生活が、なんだかとてもリアルに感じられたサロンでした(^^・

 

 

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