【ふどきのおか日和】自然観察会(秋)茶臼山ハイキング! 開催しました!

11月16日(土)。この日は、最近の冷たい雨と曇り続きの日々に、ぽっかりと訪れた暖かで青空が広がる一日でした。こんな日は、野山で過ごすのが一番! 茶臼山の上で食べるお弁当を楽しみに家を出ました。この自然観察会に参加した人は、定員を上回りなんと30名。樹木マップ制作委員会さんが過去に主催した観察会の中で最も盛況だったということです。

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茶臼山は、古来から神が宿る山、神名樋野(かんなびぬ)として崇められてきました。山頂からは意宇平野が360度見渡せるため、中世には山城が築かれたこともあったそうです。

山に登るみちみち見られる樹木は、やっぱり照葉樹が多いと実感します。数年前までいた北海道の森とは全然雰囲気が違います。落葉樹が多い北国の森の中は、冬が近づいて葉が落ちてしまうと、明るく感じるのです。それと比べ、こちらの森は冬でも葉をつけており、一年中鬱蒼と茂っていて暗いので、異世界に足を踏み入れるような感覚にとらわれることがあります。昔の人も似た感覚を持っていたのかもしれません。茶臼山は自分が普段生活を送っている場所とは違う神の領域なのだと。

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そんなことも感じつつ、楽しいのは樹木観察!! おもしろい植物がたくさんありました。

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【これはサネカズラ↑】
サネカズラは、百人一首(※1)に出てくるので、名前は知っていたのですが、実物は初めて見ました。飾りにしたくなるようなかわいい赤い実をつけていました。樹皮を水に浸しておくと粘りが出て、昔はそれを男性の整髪に用いたのでビナンカズラ(美男葛)の別名があるのだと、案内の方が教えてくださいました。

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【シロダモが花と実をつけていました↑】
シロダモは少し変わっていて、昨年咲いた花の実と、今年の花を同時につけます。花は一年かけて結実するということなのだと思います。そんなに時間がかかるなんて不思議だなぁ。

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【クマノミズキの実がついていた軸の部分↑】
こうしてみると、珊瑚みたいできれいでしょ。

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【森のかわいいもの↑】
オオバヤシャブシの実(?)と少し芽が出たどんぐり(コナラ?)

 

山頂に到着すると本当にいい眺め。かつて山城があったということも実感できました。よい景色を楽しみながら、美味しくお弁当をいただきました。

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【意宇平野が見渡せます↑】

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【風土記の丘資料館も見えました↑】

今回、茶臼山には初めて登りました。身近に、自然豊かで、こんなに景色のよいところがあるということを知って大満足です。健康的で楽しい秋の一日でした。

※1 名にしおはば 逢坂山の さねかづら 人に知られて 来るよしもがな (三条右大臣)

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