【まちコレ番外編 ご報告】「第1回生きものたんけん」を開催しました

6月に入り、梅雨入り宣言もだされ、蛍が飛び交う季節を迎えています。
さて、NPO法人まつえ・まちづくり塾は、3年前の2014年2月8日にまちコレ「松江の水辺は渡り鳥の国際空港~まつえ水鳥観察まちあるき~」、2月21日にまち塾サロンで「ラムサール条約登録地ってホントはすごいこと!!」と、ネイチャー系のイベントを立て続けに開きました。どちらも大盛況でして、そのうち私はまち塾サロンの方に参加、そこで松江では初めて自然が大好き、生きものが大好きという方々とご縁をいただけたのが今回のイベントのスタートです。その前までは大人の方で自然が好き、という友だちに松江でなかなか逢えなかったのです。まち塾の人をつなげる力、素晴らしいですね。

松江の自然という魅力をもっと広めたい、そしてゆくゆくは人と生きものがともに暮らせる社会をめざして、有志のチームを結成します。そして今年の2017年1月より自然観察会の「生きものたんけん」を計画、6月4日に楽山公園で記念すべき第1回目を行い、参加者の皆さま、スタッフの皆さまのおかげで無事に終えることができました。初めてもということもあり、不慣れなものですから、募集期間がかなり短かったなど運営への反省点は山ほどあります。が、予定どおりの人数のご参加いただき、とにもかくにもイベントを行えて無事に終えたこと、なにより皆さんが大いに楽しまれことの喜びと安堵の方がはるかにまさります。また、運営ではまち塾や色々な方に助けていただき、松江の皆さんの温かさにも改めてふれる思いでした。

イベント前に何度も竜巻注意報がでてお天気に気がもめましたが、イベントの当日は5月さわやかな晴れ。大人や家族ぐるみのご参加もいただき、お1人は、あのNHK総合の「ダーウィンが来た」をかささずみるなど大の生きもの好き。虫取り網と虫かごと万全のご用意にも嬉しいびっくりです。野崎さんとかせいさんのガイドのもと、楽山公園にふみいれた瞬間、早くも池でカルガモのペアに遭遇。皆さま写真をとるなど早くも楽しまれたようです。ヒナも期待していましたが、まだのよう。

はじめは野崎さんが用意された、ネイチャーゲーム2つから。生きものは人間のように言葉を使いません。そこで仕草から生きものを身体で感じます。すぐに生きものの仕草を表現できるかせいさん、さすが。足あと探しでは生きものをあてる探偵へと変身。お子さん方が見事、あてました。

このほかに、生きものがいたことを示すサイン(跡)を調べるゲームも。そしてツクドリ、キビタキ、ヒヨドリ、メジロ、シジュウカラといった鳥のさえずりに耳を傾け、大きくなると葉の形が変わるカクレミノ、花粉をつけた後に実がなるマムシグサといった樹木、皆さま葉っぱにいるカタツムリや、ヨコヅナカメムシをみつけて教え合い。もえたつ木々の緑と水辺の風景に自然や生きものの生命力を感じる方、嬉しいことに痕跡探しという新しい楽しみ方をみつけられた方もいらっしゃいまして、皆さまたんけんすることでそれぞれの「お宝」を発見したり、教え合ったり。

そうなのです。ここは学校のテストの世界とは違います。先生も生徒もいない、テストの「まる」や「ばつ」がない世界です。それぞれの感性で感じとって楽しんでいただければOK。そしてそれを皆で紹介しあう。わからないことも山ほどみつかります。ある生きものの名前がわからなかったり、どんな暮らしをしているのかわからなかったり。わからいなことは「サイエンスカフェ」で一緒に調べたり、「なぜ」や「いかにして」を考えてみたいと計画しています。

生きものや自然は、人とどこでつながってもいます。そうしたつながりも一緒に調べるために、今回は人と生きもののつながりの歴史を伝える「鳥獣慰霊碑」もご紹介しました。この慰霊碑は、ウサギのレリーフいり、昭和38年に八束猟友会が建てたもの。これを当時の松江市長だった斎藤強さんが書いた、とあります。ここからどんなつながりがみえてくるのでしょうか?

おしまいに改めて参加者の皆さま、スタッフの皆さま、まち塾の皆さまに厚く御礼を申し上げます。これからどう育つのか楽しみでなりません。

(今回の記事は、まち塾会員の田村さんからご投稿いただきました。)

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